研究課題/領域番号 |
16K17769
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
河村 洋史 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(数理科学・先端技術研究開発センター), グループリーダー代理 (90455494)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 数理科学 / 同期現象 / 振動現象 / 位相縮約 / 位相記述 / 振動対流 / 集団振動 / 進行振動解 / 位相縮約理論 / 偏微分方程式 / 熱対流 / 電気化学振動子 / 位相振動子 / 同相同期 / 逆相同期 / 偏微分代数方程式 / 非圧縮性 / 流体方程式 / 進行振動対流 / リミット・トーラス解 / 繊毛 / メタクロナル波 / ゾウリムシ / 相互同期 / 最適化 / 鞭毛 / 反応拡散系 / ネットワーク / 非線形科学 / 集団位相 / 同期理論 / 最適化手法 / 数理物理 / 非線形動力学 / 位相縮約法 |
研究成果の概要 |
偏微分方程式の進行振動解に対する位相縮約法を定式化した。具体例として、非圧縮性の2次元流体方程式系における進行振動対流を考えた。先ず、各空間点・各時刻に加えられた弱い摂動に対する進行振動対流の空間的・時間的な位相応答を定量化する位相感受関数を導出した。ここで、流体の非圧縮性を反映して、流体速度場だけでなくその位相感受関数もソレノイダル条件を満たすことを解明した。加えて、定式化した位相縮約法を用いて、熱的に相互作用する一対の進行振動対流の間の空間的・時間的な位相同期ダイナミクスを解析した。そして、弱く熱的に相互作用する場合、空間的・時間的に同相同期した解が大域的に安定であることを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大気大循環の模型実験系として知られる回転水槽実験系は進行振動対流パターンを示す。近年、一対の回転水槽を熱的に結合させた系において、一対の進行振動対流の間の空間的・時間的な位相同期現象が観察されている。回転水槽実験系の進行振動対流(進行振動解)は、「空間に関する連続並進対称性の自発的な破れ」と「時間に関する連続並進対称性の自発的な破れ」という2つの位相を持つリミット・トーラス解である。本研究成果は、回転水槽実験系の進行振動対流に対する位相縮約法を定式化し、結合回転水槽における進行振動対流の空間的・時間的な位相同期ダイナミクスを位相縮約により解析するための基礎となる。
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