研究課題/領域番号 |
16K17794
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
保井 みなみ 神戸大学, 理学研究科, 助教 (30583843)
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研究協力者 |
高木 希 神戸大学, 理学部
宮野 加菜 神戸大学, 大学院理学研究科
矢部 みなみ 神戸大学, 大学院理学研究科
荒川 政彦 神戸大学, 大学院理学研究科
Schulson Erland M. Dartmouth College
Renshaw Carl E. Dartmouth College
Iliescu Daniel Dartmouth College
Daghlian Charles P. Dartmouth College
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | クレータースケール則 / 重力支配域 / 未焼結氷 / 極低温 / クレーター形成実験 / 衝突溶融 / 脆性・塑性境界歪速度 / 一軸圧縮実験 / 多孔質氷 / 衝突溶融度 / 空隙率 / サボシステム / 高速度 / 衝突溶融層 / 未焼結雪 / 冥王星 / 衝突実験 / クレーター / 変形実験 / 脆性破壊 / 塑性変形 / 氷・シリカ混合物 / クレーター年代学 |
研究成果の概要 |
冥王星のクレーター年代学に適応可能な氷の重力支配域のクレータースケール則を調べるため,縦型の衝突実験装置を開発し,未焼結氷の極低温下でのクレーター形成実験を行った.その結果,-148℃以下,真空下で重力支配域に典型的な「お椀型クレーター」が確認され,そのスケール則を確立することができた.また,高速下での焼結氷のクレーター形成効率を調べ,多結晶氷よりもクレーター形成効率が下がり,衝突溶融の影響が予想された. さらに,冥王星の表面地形の形成条件を明らかにするため,氷・岩石混合物の等歪速度一軸圧縮実験を行い,脆性・塑性境界を示す歪速度が岩石濃度の増加と伴に大きくなることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
氷天体表面上の衝突クレーターは,そのサイズ頻度分布から絶対表面年代を推定することができ,そのためには極低温下での氷の重力支配域のクレータースケール則が必須であった.しかし,実験技術の困難さから,これまで調べられた例がなかった.今回の研究で,初めて極低温下における氷の重力支配域のスケール則を構築することができた.このスケール則は,衝突物理分野において今後,世界標準として広く汎用されることが期待される.さらに,このスケール則を用いることで冥王星だけでなく,外惑星領域の全ての氷天体の表面年代を推定することができ,その熱史,衝突史,地質活動史に新たな知見が得られることが期待される.
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