研究課題/領域番号 |
16K18150
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 山口大学 (2017-2018) 宮崎大学 (2016) |
研究代表者 |
原 弘行 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (00588709)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 土質安定処理 / セメント / 海水 / 劣化 / 水酸化マグネシウム / 普通ポルトランドセメント / 高炉セメントB種 / 劣化抑制 / アルカリ助剤 / 水酸化ナトリウム / カルシウム / マグネシウム / 石灰 |
研究成果の概要 |
本研究では,海水環境下においてセメント処理土表面に現れる水酸化マグネシウムを主体とした白色の析出物について検討し,以下の内容を明らかにした.1) セメント処理土に発生する析出物はマグネシウムの浸透を阻害し,処理土からのカルシウムの溶出を抑制する効果を持つ.2) 固化材の種類にかかわらず,析出物はセメント処理土のpHが高いときに生成される.3) セメント処理土作製時にアルカリ助剤を添加してセメント処理土の高pH化を図った.すると,アルカリ助剤の添加によって析出物の生成が促進され,それにより劣化抑制効果が付与されることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固化処理工法は,軟弱地盤対策として広く活用されているが,海水に含まれるMg塩が処理土のCa成分の溶出を促進する効果を持つため,沿岸域における耐久性が懸念されている.本研究では,海水と固化処理土の界面に生じる場合がある白色の析出物について詳細に調べた.その結果,析出物は劣化の原因物質であるMgを主体とする化合物であり,高い劣化抑制効果を持つことを示し,固化材の種類によらない生成条件を明らかにした.さらに,アルカリ助剤を添加することで析出物の生成を促進させる手法を開発した.得られた成果は,劣化対策技術の開発や耐海水性を付与する新たな固化材の開発に資するものであり,学術的にも大きな価値がある.
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