研究課題
若手研究(B)
小脳によるサッケード眼球運動制御機構を解明するため、小脳虫部第VI-VII小葉への上丘入力を麻酔下のネコで解析し、苔状線維入力は、同側のみならず、対側上丘から入力が存在したが、登上線維入力も同側のみならず、反対側上丘から入力が存在した。登上線維入力は、小脳の対側の内側下オリーブ核を介しており、左右上丘入力は、その部の単一細胞に収束していることが明らかとなった。苔状線維入力の中継核は、同側上丘からは対側橋被蓋網様核の内側と、対側上丘からは対側の背外側部橋核を介して、脳幹で対側に渡り、中小脳脚を介して虫部VI、VII葉に至る2つの経路が存在することが明らかとなった。
小脳は解剖学的には非常によく調べられてきたが、機能については十分に詳細がわかっていないのが現状である。小脳による運動制御メカニズムを明らかにすることで、小脳による運動障害の病態生理の理解が進み、小脳疾患の的確な診断、早期治療、治療薬の開発につながる。
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