研究課題/領域番号 |
16K18556
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
平野 孝昌 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 特任研究員 (30594999)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生殖細胞 / P-body / 精子幹細胞 / 雄性生殖細胞 / NANOS2 / DND1 / 転写後制御 / 遺伝子転写後制御 / microRNA / 発生・分化 / 発現制御 / 遺伝学 / 細胞・組織 / 再生医学 |
研究成果の概要 |
精子幹細胞では、P-bodyと呼ばれるmRNA抑制に関わる構造体が発達している。P-bodyによるmRNA発現抑制系であるmiRNAの精子幹細胞における機能を検証したが、明確な役割を見いだすことが出来なかった。次に、他の精子幹細胞におけるP-body構成因子であるNANOS2およびDND1の機能解析に焦点を移した。NANOS2とDND1は生殖細胞特異的なRNA結合タンパク質であるが、これらの機能を体細胞で再構成した。NANOS2-DND1は、生殖細胞や体細胞でmTORC1活性を抑制し、細胞増殖を制御することがわかった。さらに、NANOS2-DND1の標的mRNAとして新たに6遺伝子を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NANOS2およびDND1は、精子幹細胞の維持だけでなく、始原生殖細胞の雄性分化にも関わることが知られている。しかし、これらの細胞は生体内で僅少であるため、標的となるmRNAの同定が遅れている。本研究では、生殖細胞特異的なNANOS2-DND1機能を体細胞で再構成することで、6種の標的候補遺伝子mRNAを同定した。今後、これら遺伝子の機能を明らかにすることで、生殖幹細胞維持や雄性分化の分子機構を明らかにすることが期待できる。さらに、微僅少な細胞でのみ発現するRNA結合タンパク質を体細胞で再構成することで、その分子機能に迫ることが可能であることを提唱した。
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