研究課題/領域番号 |
16K18592
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
谷口 順子 筑波大学, 生命環境系, 学振特別研究員(PD) (60743127)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腸管神経 / セロトン受容体 / セロトニン受容体 / 腸管神経系 / セロトニン / Troponin I / 発生 / 進化 |
研究成果の概要 |
本研究では、ウニ幼生の前端部神経外胚葉(脊椎動物の前脳と類似の遺伝子発現を示す領域)のセロトニン神経による、腸管形成への影響を解析した。セロトニン合成を阻害すると正常よりも小さな胃腸が形成されたことから、さらに遺伝子発現等の解析を通してセロトニンが影響を及ぼしている腸管内の組織等の確認を行った。その結果、食道、胃、腸の筋肉組織(幽門や肛門等を含む)は正常通りに形成されていた。一方で、新たに幽門の胃側と腸側にそれぞれ特徴的な神経様細胞が存在することが本研究遂行中に発見され、その一部の形成にセロトニンが必要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、脊椎動物前脳と相同のウニ前端部神経外胚葉のセロトニン神経が、遠く離れた組織である胃腸の形成に影響を与えることを明確に示すことができた。ウニと我々脊椎動物の共通祖先においてすでに脳と腸管神経系の形成は、それぞれが独立して発生を進めているものではなく、相互に密接な影響を及ぼしながら進行していた可能性が示唆された。
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