研究課題/領域番号 |
16K18675
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
河野 祐介 筑波大学, 生命環境系, 助教 (40558029)
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研究協力者 |
大津 厳生
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 硫黄代謝 / 大腸菌 / 硫黄転移酵素 / ペリプラズム / チオ硫酸イオン / 微生物生理 / 硫黄貯蔵 / 酸化還元 |
研究成果の概要 |
大腸菌での有用硫黄化合物の生産技術が進展する一方で、培養時に毒性の硫化水素が生じる問題がある。この現象は、硫黄の「同化」に関わると仮説し、単一硫黄源の無機培地で硫化水素発生を調べた。すると、硫黄源がチオ硫酸塩の時に硫化水素が発生するが、硫酸塩の時は発生しないこと、転写因子Crpが関わること、培地グルコースの枯渇が引き金となることを明らかにした。pspEは、野生株で硫化水素発生後に転写量が増加したが、crp破壊株では増加しなかった。pspE破壊株では、野生株と同等の硫化水素発生が見られた。よって、pspEは、他の未知の因子との複合的な機能として、crpに依存する硫化水素生成に関わる可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、大腸菌のチオ硫酸転移酵素遺伝子であるpspEに注目し、その理解を進めることで、未だに未知の部分が多い硫黄の代謝や制御、更には、炭素代謝とのクロストークについて重要な知見を明らかにしたため、その学術的な意義は大きい。更に、硫黄化合物の発酵生産の生産性向上や有害な副残物である硫化水素の低減などに繋がる成果であるため、産業界に技術還元可能な有効性が十分に見込めることから、社会的な意義も大きいと考えている。引き続き、当研究を推進し、その意義を深めていきたい。
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