研究課題/領域番号 |
16K18712
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中西 裕美子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 客員研究員 (10614274)
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研究協力者 |
伊藤 鮎美
橘 直子
加藤 完
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腸内細菌 / メタボローム / 加齢 / プレバイオティクス / 肥満 |
研究成果の概要 |
無菌マウスに加齢マウスの腸内細菌叢を移植し高脂肪食負荷試験を行った結果、若齢マウスの腸内細菌叢移植したマウスと比較し、体重が有意に増加し、脂肪の蓄積や耐糖能の悪化がみられたことから、加齢マウスの腸内細菌叢自体が耐糖能異常や肥満を引き起こす可能性があることが示唆された。腸内環境改善による肥満予防を目指し、長期間のプレバイオティクス(FOS)投与を行ったが、肥満抑制効果は見られなかった。しかし、糞便中IgAは加齢に伴い減少するものの、FOS群では有意に高い結果であったため、FOS摂取によりIgA産生を増加させることで、IgAによる感染防御を活性化し加齢における感染症予防につながることが期待された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、加齢の腸内細菌叢自体が肥満を誘導する可能性があることを示したことは新しい発見である。プレバイオティクス投与による腸内環境改善では肥満抑制効果は見られなかったが、肥満の原因菌となる細菌をターゲットとして介入試験を行うことで加齢に伴う肥満を抑制できる可能性はある。また、プレバイオティクスの長期投与により腸内でのIgA産生を維持することが可能であることが示されたため、IgAによる感染防御を活性化し加齢における感染症予防につながることも期待できる。以上のことから、加齢において腸内細菌叢の改善が肥満のみならず、免疫系の増強にも重要である可能性が示唆された。
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