研究課題/領域番号 |
16K18726
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山岸 祐介 北海道大学, 農学研究院, 助教 (80770247)
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研究協力者 |
高田 直樹
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 二次木部細胞 / 二次壁 / 細胞骨格 / 管状要素 / オーキシン / 植物組織培養 / 二次木部 / ブラシノライド / 交雑ポプラ / ヨーロッパトウヒ / 組織構造 / 樹木 / 電子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
木質資源として利用される樹幹は二次木部細胞で構成されることから、二次木部細胞の形成機構の理解は木質資源の効率的な利用や生産の観点から重要である。本研究課題では、二次木部細胞の分化過程を生細胞で解析するために、複数の樹木からの培養細胞の作出と、未分化な細胞から広い面積の二次壁肥厚と有縁壁孔を形成する二次木部様管状要素を誘導する培養条件を明らかにした。さらに交雑ポプラ培養細胞に微小管関連タンパク質及びアクチンフィラメントを標識するタンパク質の導入を行うことで、これら細胞骨格の樹木細胞内における局在と連続的な挙動を蛍光顕微鏡や共焦点レーザ走査顕微鏡下で長期にわたり観察することが可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質資源の本体とも言える樹木の二次木部細胞壁の形成過程を明らかにすることは重要である。本研究課題によって確立された木本植物の管状要素誘導系を用いることで、これまで樹幹から直接採取した試料によって得られていた断片的な情報に加えて、一つの細胞が細胞壁を形成する過程の連続的な情報が獲得できるようになった。また、細胞の固定を伴う染色法によって観察されていた分化中細胞の細胞骨格の挙動についても蛍光タンパク遺伝子導入によって生細胞で連続的に解析することが可能になった。これらの結果から、木質資源の形成と生産制御、特に細胞壁の性質に基づいた育種等に応用が可能な基礎的知見が広く得られるようになったといえる。
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