研究課題
若手研究(B)
本研究では、木材腐朽菌の中でも未解明な立木加害性の白色腐朽菌ベッコウタケに着目して、多面的なオミクス解析手法により本菌の植物分解機構を初めて明らかにすることを目的とした。本研究において、立木加害性の白色腐朽菌ベッコウタケのゲノム情報を初めて解読することから、比較ゲノム解析およびプロテオーム解析を行った。その結果、特徴的な植物バイオマス分解酵素群や樹木防御物質分解のための酵素が同定できた。これらのことから、ベッコウタケの樹木を分解する分子メカニズムの一端を明らかにすることができ、この知見は、植物バイオマス分解利用や樹木保護に役立つものと考えられた。
ベッコウタケは北海道大学構内をはじめ日本中で倒木被害を引き起こしており、倒木による物損事故などが社会的に大きく取り上げられている。しかしながら予防策はなく、被害が確認できてから伐採するなど対処療法が行われているが、子実体に気づきにくいなど問題点が多い。そこで本研究では予防法に至る知見を得るため、ベッコウタケ菌の特徴的な植物バイオマス分解機構や樹木が生産する防御物質の分解メカニズムを明らかにした。この知見は、樹木保護や植物バイオマス分解利用に将来的に役立つ可能性があると考えられる。
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