研究課題/領域番号 |
16K18740
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宇治 利樹 北海道大学, 水産科学研究院, 助教 (00760597)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アマノリ / 有性生殖 / エチレン / 1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸 / 1アミノシクロプロパンカルボン酸 / ストレス耐性 / α-アミノイソ酪酸 / 有性成熟 / 水産植物 / 植物ホルモン |
研究成果の概要 |
本研究では、海苔の原料であるスサビノリの有性生殖や酸化ストレス応答にエチレンではなく、その前駆物質である1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)が関与していることを明らかにし、海藻において初めて、ACC依存的なシグナル伝達系の存在の可能性を示した。またその応答にはNADPHオキシダーゼ由来の活性酸素種(ROS)が関与していることも見出した。さらにACC応答性遺伝子として、小胞体輸送や細胞分裂、抗酸化に関連する遺伝子を同定し、これらの遺伝子が本種の有性生殖や抗酸化獲得に関与している可能性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海藻類においては陸上植物で知られている幾つかの植物ホルモンが同定されているものの、それらの生理作用や応答機構は不明である。本研究において海苔の原料であるスサビノリの有性生殖やストレス応答においては、エチレンではなく、その前駆物質が関与していることが明らかとなったため、海藻においては陸上植物で知られているようなエチレンの作用ではなく、その前駆物質の作用が海藻の生活環やストレス応答において重要である可能性が示された。この知見は、現在不明な点が多い海藻の植物ホルモンの役割を理解する上で重要であると考えられる。
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