研究課題/領域番号 |
16K18804
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
原田 和記 鳥取大学, 農学部, 准教授 (80549543)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 薬剤耐性菌 / 抗菌薬治療 / 犬 / 尿路感染症 / ブレイクポイント / 抗菌治療 / 臨床的ブレイクポイント / 抗菌療法 / 犬尿路感染症 / 疫学調査 / 伴侶動物臨床 / 臨床微生物学 / 感染制御 |
研究成果の概要 |
臨床研究に基づくロジスティック回帰解析の結果、従来の判定基準に基づく薬剤耐性は犬尿路感染症(UTI)の難治性症例の有意なリスク因子ではないことが判明し、UTI独自のブレイクポイントの必要性が示唆された。また伴侶動物由来基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生大腸菌は、ファロペネム、ホスホマイシン、セフメタゾールなどに対して高感受性を示し、これら薬物はESBL産生菌感染症の治療候補薬になると考えられた。さらにファロペネム及びホスホマイシンの犬への投与実験により、これら薬剤を1日2回投与する際の犬UTIのPK/PDブレイクポイントは、それぞれ4 mcg/mL及び128 mcg/mLと推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
犬の尿路感染症(UTI)は獣医療における代表的な細菌感染症であり、原因菌の薬剤耐性度が抗菌薬選択時の重要な指標となるが、薬剤耐性度の判定基準(ブレイクポイント)が十分に検討されていないことが問題となっている。本研究では、従来のブレイクポイントに基づく薬剤耐性が犬のUTIのリスク因子に必ずしもならないことを明らかとした。さらにUTI起因菌で問題となっている多剤耐性菌の薬剤耐性状況と動物に対する候補薬の投薬実験結果から、多剤耐性菌が関与する犬UTIにおけるブレイクポイントを設定した。これらの結果は、犬UTIにおける抗菌薬適正使用の推進や多剤耐性菌対策に対する重要な知見になると考えられる。
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