研究課題/領域番号 |
16K18890
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬理系薬学
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研究機関 | 大阪大谷大学 |
研究代表者 |
道永 昌太郎 大阪大谷大学, 薬学部, 助教 (60624054)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アストログリア / 頭部外傷 / 血液脳関門 / エンドセリン / ETB受容体 / 脳浮腫 / アストロサイト / 薬理学 |
研究成果の概要 |
本研究では、脳浮腫の発生に関わる脳細胞であるアストログリアを標的とした新たな脳浮腫治療薬の探索を目的として研究を行った。脳内において、脳浮腫の原因物質であるエンドセリンのETB受容がアストログリアに多く分布していることが確認され、ETB受容体拮抗薬を投与すると、頭部外傷マウスにおけるアストログリアの過剰な活性化が抑制され、脳血管障害および脳浮腫も抑制された。また、これらの抑制作用にはアストログリアで産生される血管障害因子の減少と血管修復因子の増加が関わることも見出した。本研究成果により、ETB受容体拮抗薬はアストログリアの機能を調節することで脳浮腫に対する新規治療薬となりうることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳浮腫は頭部外傷や脳血管障害などによって脳がダメージを受けた際に生じ、突然死や運動・記憶障害などの後遺症を招いてしまう致命的な病態であるが、現在、脳浮腫を根本的に治療するための薬物治療法は確立されていない。本研究成果により、ETB受容体拮抗薬が頭部外傷マウスの脳浮腫を抑制できることが示されたので、さらなる詳細な研究を続けていくことで、将来的にはETB受容体拮抗薬が新たな脳浮腫治療薬として発展することが期待される。また、ETB受容体拮抗薬は脳血管障害に対しても抑制効果を示したことから、脳卒中や脳出血に対しても応用できることも期待される。
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