研究課題/領域番号 |
16K18978
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加村 啓一郎 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (30604483)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | YAP / TAZ / Hippoシグナル / 脂肪細胞 / 分化 / 肥満 / 発生 / 細胞競合 |
研究成果の概要 |
肥満は、脂肪細胞を主とした白色脂肪組織の増大に起因する。脂肪細胞の分化の過程で、重要なのが転写因子PPARγであり、その抑制因子としてTAZがある。TAZの重要性はin vitroの実験では示されていたが、in vivoにおける役割は不明だった。 本研究のマウスは、TazのパラログであるYapを過剰発現しているが、HippoシグナルのフィードバックがYAPを相補的に減少させ、結果的にYAP活性は平常状態に保たれる。しかし、このフィードバックはTAZも抑制するため、脂肪幹細胞におけるTAZ活性の抑制によりPPARγが活性化され、成熟脂肪細胞への分化促進へとつながり、結果的に脂肪組織が増加した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Yap-Tgマウスが、TAZ抑制による脂肪細胞の分化促進の結果、肥満になることを示した。Yapの過剰発現によって誘導されたHippoシグナルのフィードバックは、脂肪幹細胞においてTAZ活性の減弱化を引き起こす。TAZの抑制によりPPARγが活性化することで、脂肪細胞の分化を促進し、最終的に脂肪組織の増大へとつながる。 これらの結果により、in vivoにおいてTAZが脂肪細胞の分化に重要であることが明らかになると共に、肥満の治療への見識を得ることにもつながった。
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