研究課題/領域番号 |
16K18995
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
植田 禎史 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00511015)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 体性感覚 / 脳幹 / 視床 / ミクログリア / シナプス / 神経損傷 / マウス / 生理学 / 脳・神経 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
末梢の感覚神経が損傷を受けると、直接的には障害されない脳神経回路が改編される。この感覚神経を伝導する回路の改編は、体性感覚機能の異常を引き起こす。しかし、どのようなメカニズムが、末梢神経の損傷に伴う神経回路改編を引き起こすかについてはよくわかっていない。本研究では、マウスのヒゲ感覚神経を切断する神経損傷モデルマウスを用いて、体性感覚経路の、特に脳幹から視床への入力経路のシナプス改編に着目した。神経切断は脳幹において顕著なミクログリアの活性化を引き起こす。このミクログリアを薬理学的に除去することで、神経損傷に伴う視床シナプスの改編を抑制することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
末梢神経の損傷は神経障害性疼痛や感覚機能の異常を引き起こし、これらに対する根本的治療法はいまだ確立されていない。これまでの多くの研究で、脳の感覚神経伝導路が可塑的な改編を受けることが、機能的な異常に重要な役割を果たすと考えられてきた。本研究は動物モデルを用いて詳細な回路機能を調べ、神経損傷に伴う体性感覚経路の改編を抑制する手段を見出した。この成果をさらに進展させることで、将来的には神経損傷に伴う機能異常を抑制する治療法の開発につながることが期待される。
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