研究課題/領域番号 |
16K19062
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石澤 通康 日本大学, 医学部, 助教 (30646542)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ビタミンD / 胆汁酸 / 核内受容体 / 肥満 / 腸内細菌 |
研究成果の概要 |
肥満病態における胆汁酸代謝と腸内細菌の関係性に対する、ビタミンD受容体(VDR)の役割を明らかにすることを目的とし、野生型マウス或いは体重増加の起こらないVDR欠損マウスにて食事性肥満モデルを作成した。高脂肪食はいずれの遺伝子型マウスにおいても糞中総胆汁酸量及び二次胆汁酸量を増加させたが、VDR依存性の量的、質的変化は認められなかった。上部小腸でVDRを活性化するビタミンDと異なり、二次胆汁酸であるリトコール酸(LCA)は下部小腸でVDRをより活性化することを明らかにした。肥満病態で増加したLCAは下部小腸以下でVDRのリガンドとしては腸管免疫の恒常性などに寄与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
<学術的意義>VDR欠損マウスでは腸内細菌組成、胆汁酸組成が変化するが、これらは高脂肪食によるVDR欠損マウスの体重が増えないことへの関わりは弱かった。二次胆汁酸LCAが下部小腸選択的にVDRを活性化することは、近年報告されているLCAの免疫調節作用や大腸炎抑制作用を仲介するメカニズムの一つと考えられた。<社会的意義>高脂肪、高コレステロール状態に反応したLCAの排出量増加と、LCA依存性のVDR活性化部位を同定したことは、肥満等生活習慣病に伴う腸内環境の変化、免疫系の変化によって増加する全身性の疾患リスクに対して、これらを調節する機能を有するVDRを標的とした治療・健康維持戦略を提案できた。
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