研究課題/領域番号 |
16K19088
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
菊地 良直 帝京大学, 医学部, 講師 (90512260)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 癌微小環境 / 癌間質相互作用 / 癌関連線維芽細胞 / 中皮間葉転換 / ペリオスチン / microRNA-21 / 転移前リンパ節 / リンパ管新生 / periostin / miR-21 / エクソソーム / 中皮-間葉転換 / 病理学 / 癌 |
研究成果の概要 |
癌の転移には血行性・リンパ行性・播種の3経路があり、本研究ではリンパ行性転移初期段階の癌細胞を取り巻く環境(癌微小環境)に着目した。胃癌微小環境から放出される分泌タンパクの1種ぺリオスチンおよびマイクロRNAの1種miR-21の発現レベルは、リンパ節転移の有無に関連していた。これらの因子の機能解析により、初期リンパ節転移からの進行に重要な役割を果たすことが示された。さらにリンパ節転移の初期段階と体腔内に広がる播種の類似性にも着目したところ、ペリオスチンとmiR-21が癌微小環境を構成するリンパ管内皮細胞や中皮細胞に作用することで、癌促進的に働くことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで十分に研究が進んでいなかったリンパ節転移初期段階における癌細胞を取り巻く環境で、ペリオスチンとmiR-21という因子が重要な役割を担っていることを示した。また、これまでリンパ節転移の初期段階と播種の類似性に着目する研究はあまり知られていないが、一見異なった転移経路においても、これらの因子が癌細胞の環境を構成するリンパ管内皮細胞や中皮細胞に同様に作用する事が示された。本研究の成果により、ペリオスチンやmiR-21が転移を予測するマーカーとして応用されることが期待されるだけでなく、転移治療の標的因子となる可能性も示唆された。
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