研究課題/領域番号 |
16K19143
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
松本 祐介 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00735912)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | パラミクソウイルス / リーダー配列 / ポリメラーゼ / 細胞傷害 / 細胞障害性 / ゲノム複製 / プロモーター / ヒトパラインフルエンザウイルス2型 / 複製 / 転写 / 感染症 / プロテオーム / ウイルス |
研究成果の概要 |
ヒトパラインフルエンザウイルス2型の増殖機構解明のため、転写・複製機構に着目して研究を行った。ミニゲノム系・リバースジェネティクス系を用いた解析により、ウイルスゲノムのリーダー配列にわずかな変異が入ることで、転写バランスが乱れることがわかった。この変異による過剰な転写産物の蓄積によって細胞傷害性に影響を与えることがわかった。さらに、ゲノムに結合する核酸(NP)蛋白の側にも着目した研究を行った。NP蛋白のRNA結合領域の1アミノ酸に変異を加えると、ポリメラーゼがプロモーター配列を無視した複製能を持つことを見出した。このことから、NP蛋白の1アミノ酸によるゲノム複製制御機構が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、ヒトパラインフルエンザウイルス2型の増殖に関わるプロモーター配列の機能や、それをウイルス蛋白が認識する機構が明らかになった。同様の原理は他の全てのパラミクソウイルスや、類似する別の科のウイルスにも保存されていることが示唆されている。このようなウイルス特異的な機構は、細胞生物学的に新しい発見であるばかりでなく、抗ウイルス薬の有望な標的になると考えられ、新たな治療法の開発に繋がる可能性がある。
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