メタボリックシンドローム発症における食事の欧米化による腸内細菌の変化の関与

• 研究課題/領域番号: 16K19538
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 代謝学
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 大久保 博史 広島大学, 病院(医), 医科診療医 (80770734)
• 研究期間 (年度): 2016-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
• キーワード: 腸内細菌 / メタボリックシンドローム / インスリン抵抗性

研究成果の概要

正常耐糖能の男性において、日系米人（J-A）は、日本人(NJ)と比較して、Matsuda Index(MI)が低値であった。そして、J-AとNJは腸内細菌叢が異なることを認めた。その中でも、Bacteroidetes門に属する腸内細菌は、NJと比較して、J-Aでその割合が低く、両群において、MIと正相関を認めた。
高脂肪高蔗糖食負荷マウスにミグリトールを投与すると、腸内細菌叢の変化や腸管炎症の一部是正を伴い、非アルコール性脂肪肝炎の発症が抑制された。これらの結果は、食事の欧米化により腸内細菌叢は変化すること、そして、腸内環境は、メタボリックシンドロームの治療標的となる可能性があることを示唆した。

研究成果

• [雑誌論文] Gut microbiota as a therapeutic target for metabolic disorders. (2018)
  • 著者名/発表者名: Okubo H, Nakatsu Y, Kushiyama A, Yamamotoya T, Matsunaga Y, Inoue MK, Fujishiro M, Sakoda H, Ohno H, Yoneda M, Ono H, Asano T.
  • 雑誌名: Curr Med Chem. 巻: 25 号: 9 ページ: 984-1001
  • DOI: 10.2174/0929867324666171009121702
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Effect of miglitol on the suppression of nonalcoholic steatohepatitis development and improvement of the gut environment in a rodent model (2017)
  • 著者名/発表者名: Kishida Yumi, Okubo Hirofumi, Ohno Haruya, Oki Kenji, Yoneda Masayasu
  • 雑誌名: Journal of Gastroenterology 巻: Epub ahead of print 号: 11 ページ: 1180-1191
  • DOI: 10.1007/s00535-017-1331-4
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 日本人と日系米人における腸内細菌叢の違いと肥満の関連 (2017)
  • 著者名/発表者名: 山本 祐太郎, 大久保 博史, 大野 晴也, 沖 健司, 米田 真康
  • 学会等名: 日本糖尿病学会中国四国地方会第55回総会
• [学会発表] Gut microbiota as a therapeutic target for non-alcoholic steatohepatitis (2017)
  • 著者名/発表者名: Hirofumi Okubo, Yumi Kishida, Haruya Ohno, Kenji Oki, Masayasu Yoneda
  • 学会等名: World conference on prebiotics and probiotics 2017
  • 国際学会
• [学会発表] Miglitol投与による腸内細菌を含めた腸内環境の変化を介した非アルコール性脂肪肝炎発症抑制機構の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 岸田祐美、大久保博史、前田修作、大野晴也、沖健司、米田真康
  • 学会等名: 第59回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2016-05-19