研究課題/領域番号 |
16K19633
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
川崎 亜希子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (00584856)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 動物モデル / 経皮感作 / 免疫療法 |
研究成果の概要 |
経皮感作による食物アレルギーモデルにおいて、食物アレルギー発症後に皮膚炎症を増強、または軽快させる介入により、その後の経口抗原摂取による誘発症状の増悪、軽減を認めた。皮膚症状が既に発症した食物アレルギー症状の推移に影響を及ぼす可能性が有ることを証明できた。その機序の一つとして、皮膚炎症で誘導された好塩基球やTh2サイトカインが、局所のみならず腸管におけるマスト細胞や好酸球等にも影響を与えている可能性が示唆された。アトピー性皮膚炎等の皮膚炎症を合併した食物アレルギーでは、皮膚症状への治療介入が、食物アレルギー症状の軽減につながる可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳児期の湿疹が食物アレルギー発症のリスク因子であることは示されているが、今回食物アレルギー発症後において、皮膚炎症状の増悪や軽快が、食物アレルギー誘発症状の推移に影響を及ぼすことが示され、感作予防のみならず既に発症した食物アレルギーへの治療の観点からも湿疹治療の重要性を証明された。ステロイドによる皮膚炎治療では、局所で誘導された好塩基球やTh2サイトカインの産生を抑制することで、遠隔の腸管粘膜で生じる症状を軽減した可能性が考えられ、今後の有効な治療介入方法の解明につながると期待される。アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの予防、治療は、以降のアレルギーマーチの進展阻止に繋がり意義は大きいと考える。
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