研究課題/領域番号 |
16K19692
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
|
研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
深谷 睦 城西大学, 薬学部, 助手 (70611812)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | フルクトース / 生活習慣病 / 脂質代謝 / エピジェネティクス / 腸内環境 / 腸内細菌叢 |
研究成果の概要 |
本研究では妊娠・授乳期の母親におけるフルクトースの習慣的摂取が世代を越えて児へ及ぼす影響(トランスジェネレーション)についてマウスを用いて検討した。 仔マウスの疾病発症リスクについて検討したところ、母マウスのフルクトース過剰摂取により、出生時点において仔の脂質合成や酸化ストレスの亢進を招くことが示された。これらはフルクトースの過剰摂取により顕著であったが、市販加糖飲料と同等量においても疾病発症リスクとなり得る可能性がある。本研究より、母親のフルクトース摂取は、母乳成分や腸内環境の変化を介し、児の脂質代謝異常を引き起こす可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国において危険性の認識が低いフルクトースは、市販清涼飲料を介して、過剰摂取している可能性が高いと考えられる。そのため、認識不足によるフルクトースの過剰摂取が成長した児の疾病リスク誘導にどのような影響を及ぼすのか、さらにそのメカニズムについて解明することは、妊娠および授乳期におけるフルクトースの過剰摂取に警鐘を鳴らす科学的根拠を示す上で重要と考える。今後、本研究成果をヒトにおける食事による疾病予防への応用に活用し、妊娠・授乳期における栄養環境の改善の必要性を提唱することは、授乳婦自身はもとより、児の疾病リスク軽減の可能性の提示、次世代さらにはその先の世代の健康の確保を意味すると考えている。
|