研究課題/領域番号 |
16K19708
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 大資 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90770826)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | リンパ浮腫 / イミキモド誘発乾癬様皮膚炎 / 自然発癌 / サイトカイン蛋白の貯留 / イミキモド / 乾癬 / 有棘細胞癌 / 蛋白貯留 / リンパ流 / 化学発癌 / 腫瘍径 / STAT3 / 表皮肥厚 / アトピー性皮膚炎 / 感染症 |
研究成果の概要 |
リンパ流障害のあるマウスでは、イミキモド誘発乾癬様皮膚炎モデルで炎症の増悪、自然発癌モデルで腫瘍の増大、悪性度の上昇が見られた。しかし、イミキモドあるいは発癌物質を塗布した後の、局所における起炎症性、発がん性サイトカインのmRNAの発現には大きな差は見られなかった。そこで、局所におけるサイトカインの蛋白貯留が起きていると考え、解析を進めたところ、実際に病変局所でさまざまなサイトカインの蛋白レベルでの発現が上昇しており、その結果誘導される表皮角化細胞のSTAT3経路の亢進も確認された。 以上の結果から、リンパ流の障害はサイトカインの蛋白レベルでの貯留を来し、炎症、発癌を誘導することが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リンパ浮腫が皮膚の炎症や幾つかの腫瘍の発生母地になることは知られていたが、その機序ははっきりとしていなかった。今回、研究代表者は、リンパ浮腫が局所における起炎症性、発がん性サイトカインの蛋白貯留を引き起こし、結果として、皮膚の炎症、腫瘍の発生につながることを見出した。貯留したサイトカインの分解などの治療がリンパ浮腫における長期的な皮膚炎、腫瘍の発生を予防できる可能性があり、リンパ浮腫の新規治療として、検討することができるようになったと思われる。
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