研究課題/領域番号 |
16K19777
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
志賀 哲也 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (90612713)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ミスマッチ陰性電位 / 事象関連電位 / オキシトシン / 統合失調症 / 精神神経科学 / 精神生理学 |
研究成果の概要 |
40名の対象者がオキシトシン投与群とプラセボ投与群に無作為に割り付けられ、点鼻薬の投与直前・直後に持続長変化オッドボール課題によるERP測定が行われた。結果、オキシトシン投与群では、プラセボに比較して投与後のMMNの潜時が有意に短縮していた。振幅については、オキシトシン投与群とプラセボ投与群に有意な差がみられなかった。これからの結果から、オキシトシン点鼻治療薬が聴覚識別反応を促進的に作用する可能性が示唆された。 一方、統合失調症患者を対象にしても、健常者と同様の検査が行われたが、健常者においてみられたオキシトシン点鼻薬のMMN潜時短縮の効果は、統合失調症においてはみられなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行性に認知機能低下をきたす統合失調症において、近年オキシトシン点鼻薬による治療が患者の社会機能、表情認知、臭覚識別機能を改善させるという報告がある。一方で、自動的聴覚識別機能を反映するミスマッチ陰性電位(MMN)は、この疾患の認知機能低下を鋭敏に反映することが知られている。 本研究の結果から、オキシトシン点鼻治療薬が健常者において、上記のような効果のみならず、聴覚識別反応にも促進的に作用する可能性が示唆された。しかし、統合失調症患者においてはその効果が認められなかった。本家級の結果は、今後のオキシトシン点鼻薬の応用に利用可能かもしれない。
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