研究課題/領域番号 |
16K19778
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中前 貴 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50542891)
|
研究協力者 |
阿部 能成
渡辺 杏里
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 強迫性障害 / 強迫症 / 経頭蓋磁気刺激 / 反復経頭蓋磁気刺激療法 / 神経科学 / 経頭蓋磁気刺激法 |
研究成果の概要 |
本研究では強迫性障害(OCD)に対する反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の有効性について文献的考察を行った。刺激部位の候補として、背外側前頭前皮質、眼窩前頭皮質、補足運動野が考えられたが、現時点ではどの刺激部位が最適かを結論付けることができず、さらなる知見の蓄積が必要と考えられた。 また、OCD病態生理を解明するために、OCD群と健常群の拡散強調画像について、脳内の主要な白質線維を自動的に描出する解析手法を用いて比較したところ、OCD群における大鉗子と帯状束の異常が見出された。OCDの病態には皮質-線条体-視床回路以外の後頭葉や側頭葉領域も関与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強迫性障害(OCD)に対しては選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)による薬物療法ならびに、曝露反応妨害法による行動療法が有効であるが、これらの治療に反応しない者が一定数存在する。これらの治療抵抗例に対する新たな治療法として、反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)などのニューロモデュレーションが注目されている。本研究では、OCDに対するrTMSの最適な刺激部位を同定することはできなかったが、皮質-線条体-視床回路以外の脳領域もOCDの病態生理に関わっていることが示唆されたことから、新たな治療法につながる可能性が考えられた。
|