研究課題/領域番号 |
16K20242
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今井 隆介 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00747066)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 中耳真珠腫 / 破骨細胞 / RANKL / RNA sequencing / 真珠腫 / RNAシークエンス / 骨破壊 / 伸展圧 / 進展圧 / ケラチノサイト / ファイブロブラスト |
研究成果の概要 |
真珠腫性中耳炎は接する骨を溶かし重篤な合併症を引き起こしうる。しかしその発生要因や骨破壊機序について分子生物学的な知見は乏しく、保存的治療の開発が進まない。本研究では真珠腫に接する骨表面において破骨細胞が増加していることを示し、真珠腫における数的検証は初の報告となった。さらにRNA-sequenceで真珠腫が破骨細胞分化を促す遺伝子発現環境であることを示した。RANKL発現の上流因子の候補検索を行い、実際に真珠腫組織中でその上流因子の濃度上昇を確かめた。真珠腫における骨破壊はこれらの上流因子によって刺激された真珠腫線維芽細胞がRANKLを発現し破骨細胞が分化・増殖するという機序が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として本研究は中耳真珠腫における骨破壊に破骨細胞が関与しているエビデンスの一つとなる。そしてその分子生物学的メカニズムを真珠腫組織のRNA-sequenceによって仮説をあげた。我々の真珠腫モデルマウスを用いた骨破壊抑制実験の足がかりとなると考えられる。臨床的に中耳真珠腫の治療は外科的摘出が唯一の治療法であったが、本研究が示した成果は現在使われている分子学的製剤の点耳薬への応用の可能性を示し、中耳真珠腫の新しい非外科的治療法の開発の根拠となり得る。
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