研究課題/領域番号 |
16K20253
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター) (2017-2018) 九州大学 (2016) |
研究代表者 |
中野 貴史 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 頭頸科医師 (20770100)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 唾液腺癌 / 耳鼻咽喉科 / 口腔咽頭科学 |
研究成果の概要 |
唾液腺癌の形態機能病理学的解析を基に分子生物学的解析を行うことを研究の目的とした。九州大学病院および九州がんセンターでの症例の収集及び臨床病理学的情報の収集を行なった。進行期中高悪性度癌では術後放射線治療が優位に局所再発が少ないという結果が得られた。また、粘表皮癌や唾液腺導管癌ではPD-L1発現の頻度が比較的高く、一方で腺様嚢胞癌はPD-L2発現の頻度が高いという結果が得られた。更に、PD-L1/L2発現が予後とも相関するという結果も同時に得られた。本研究により術後放射線治療が局所制御に寄与する可能性を示し、更に免疫療法のターゲットとなり得る分子を発現していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液腺癌の有効な治療法は手術療法のみであり、有効な全身治療や十分な予後マーカーは未解明である。まず30年以上前から現在に至るまでの診療録及び組織所見を見直し予後に関係しうる因子を検討し、術後放射線治療が予後改善させ得ることを示した。更に、分子生物学的解析により免疫治療のターゲットとなっているPD-L1/L2発現も予後と関係することを明らかにした。これら研究成果は術後放射線治療や免疫療法が、これまで治療選択肢のなかった進行唾液腺癌患者の予後改善に貢献し得る可能性を示したため非常に意義深い。
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