研究課題/領域番号 |
16K20431
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松田 光平 北海道大学, 大学病院, 医員 (10770563)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | がん / 腫瘍血管 / マーカー / 腫瘍血管内皮細胞 / 腫瘍血管新生 |
研究成果の概要 |
本研究では腫瘍血管内皮細胞(TEC)において特異的に発現が亢進しているTECマーカーの発現変動を解析した.TECマーカーの一つであるbiglycanは患者の予後不良と相関していること,マウス腫瘍モデルにおいて抗がん剤治療により発現が更新すること,肺転移が認められる時期に発現が更新することを見出し,診断マーカーとしての可能性を示した.担癌マウスに血管新生阻害剤を投与すると,正常血管化と腫瘍の縮小傾向を認めたが,長期投与後には腫瘍の増大や血管の未熟化が観察されるなど臨床像と同様であった.一方,複数のTECマーカーが発現変動し,TECマーカーが腫瘍組織内の微小環境を反映している可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,血管新生阻害剤の長期使用による悪性化・耐性の問題も報告されはじめ,腫瘍血管阻害療法には適切な時期があると考えられている.本研究によりTECマーカーは腫瘍の縮小,増大,転移の際に経時的に発現が変動するなど,腫瘍組織内の微小環境を反映している可能性が示唆された.このことからTECマーカーを用いたコンパニオン診断により,患者,薬剤,投与時期を選択した上で実施する新しい個別化血管新生阻害療法への応用が期待される.
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