研究課題
若手研究(B)
近年細胞移植治療のため柔軟性があり生体環境を模倣しやすいハイドロゲルによる3次元培養が近年盛んに研究されている。研究代表者は操作性が高く、細胞接着性が高い生体適合材料であるGelatin Methacryloyl (GelMA)を用いて3次元培養を行うことで培養環境が細胞に与える影響を検討した。GelMAは濃度により硬さを変化させるため骨芽細胞に最適化した硬度を解析した結果、16Kpaのものが最適だった。この硬度で培養した結果細胞は凝集し、骨基質タンパク遺伝子の発現上昇が見られた。これらのことから骨組織再生に向けて培養を行う際にはGelMAによる3次元培養が適している事が判明した。
歯周病は日本国民が最も歯を失う原因となる疾患である。この歯周病で破壊された骨組織は一般的な歯科治療で回復できる症例が限られており、また患者自身が自覚症状を持つほどに進行した歯周病では回復させる事が非常に難しい。現在多くの分野の医療において回復させる事が難しいような損傷を負った場合、細胞移植治療による回復が行われつつあるが、組織によって培養法や条件が異なる。今回の研究成果から骨組織の再生に適した細胞培養の可能性を示し、将来的には細胞移植治療につなげる事が可能になると考えられる。
すべて 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件)
J Cell Biochem
巻: 118(4) 号: 4 ページ: 739-747
10.1002/jcb.25726
Arch Oral Biol
巻: 79 ページ: 7-13
10.1016/j.archoralbio.2017.02.019
Peer J.
巻: e2999 ページ: e2999-e2999
10.7717/peerj.2999
Mediators of Inflammation
巻: 7150509 ページ: 7150509-7150509
10.1155/2016/7150509