研究課題/領域番号 |
16K20968
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
統合動物科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐伯 亘平 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (30769005)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | BRAF / COX2 / PGE2 / がん微小環境 / BRAF遺伝子変異 / MAPK / 犬膀胱移行上皮癌 / 移行上皮癌 / プロスタグランジン |
研究成果の概要 |
犬移行上皮癌(cTCC)におけるBRAF変異のがん遺伝子としての働きを腫瘍細胞自身に与える増殖作用とCOX2-PGE2を介して周囲環境を調節する作用の両面から検討した。その結果、BRAF変異により活性化されるRAF/MEK/ERK経路がcTCC細胞の細胞増殖に与える影響は大きくないか、阻害時にはバイパス経路が活性化することが示唆された。むしろBRAF経路の活性化は腫瘍細胞のCOX2発現とPGE2産生に強く関与することを明らかにした。臨床検体における検討ではBRAF変異症例でCOX2が高発現する傾向を見出し、またBRAF変異の有無によりCOX2が形成する炎症環境が大きく異なる可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではイヌの移行上皮癌をもちいてがん遺伝子に起こった変異とそれにより直接活性化された細胞内シグナルが、がん微小環境の炎症状態を誘導している可能性を明らかにした。癌に対する抗炎症治療を実施する上で新たな概念を立証した重要な一歩である。
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