研究課題/領域番号 |
16K20978
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
思想史
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研究機関 | 東洋大学 (2017-2019) 東京大学 (2016) |
研究代表者 |
佐藤 空 東洋大学, 経済学部, 准教授 (60749307)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | エドマンド・バーク / 政治経済学 / 啓蒙主義 / 保守主義 / 歴史叙述 / デーヴィッド・ヒューム / アダム・スミス / ジョサイア・タッカー / 「貿易の嫉妬」 / 重商主義 / 政治的保守主義 / 経済学の起源 / 戦争と経済 / 経済思想 / 戦争 |
研究成果の概要 |
本研究は、国内外でこれまで十分に注目されていなかったバーク、スミスらの歴史叙述、戦争論、経済論の連関を明らかにした。バークの思想は、ヨーロッパの過去の宗教紛争を念頭に置いた上で、政治社会の不安定化を危惧するとともに、宗教的寛容などの自由を促進しようとするものだった。これは国や地域ごとの生活様式や思想の多様性を是認しながら社会秩序の安定化を目指す思想であり、過去の宗教戦争に対する反省とともに自由な文明社会を構築しようとした18世紀啓蒙主義の特徴を共有している。自由主義的といわれてきたバークの経済思想もそういった啓蒙主義の思想潮流とともに理解されるべきであることが今回の研究で明確になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エドマンド・バークは「保守主義の祖」と呼ばれる18世紀イギリスの政治家・思想家であり、近年では歴史学や思想史の分野で国際的に研究が進んでいる。本研究が主要な対象の一つとした歴史叙述や戦争論は、バークの政治・経済思想の解明にとって重要であるが、長年にわたって研究が進められていなかった。歴史叙述や戦争論を18世紀の啓蒙思想に即しながら詳細に分析したことで、バーク思想において重要とされる「生活様式」論の重要性がこれまでにない視点から明らかになった。
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