研究課題/領域番号 |
16K20991
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ウイルス学
腫瘍治療学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤幸 知子 東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (50610630)
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研究協力者 |
甲斐 知惠子
米田 美佐子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腫瘍溶解性ウイルス / 麻疹ウイルス / がん / 難治性乳癌 / 細胞死 / 腫瘍溶解性麻疹ウイルス / 難治性癌 / 抗腫瘍効果 / 組換え麻疹ウイルス / 投与経路 / 抵抗性 |
研究成果の概要 |
本研究では、癌治療用組換え麻疹ウイルスの抗腫瘍効果を評価するとともに、癌細胞側の本組換え麻疹ウイルスに対する応答機構を明らかすることを目的とした。難治性癌の一つであるトリプルネガティブ乳癌を中心に、マウス異種移植モデルを用いて解析した結果、本組換え麻疹ウイルスの顕著な抗腫瘍効果が認められた。一方、ウイルス受容体を発現しながらも抗腫瘍効果が見られにくい細胞株が見出された。こうした細胞株でのウイルス感染後の応答性の違いを分子レベルで解析した。以上の結果から、本組換え麻疹療法の適用性および分子基盤の理解につながる知見を得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌は国内外問わず死亡者数の多い疾患であり、様々な治療法が開発されてきた。しかしながら、既存の治療法を適用できないケースも多々あるため、新たな治療法の開発が求められている。そこで近年提唱されているのが腫瘍溶解性ウイルス療法である。我々が開発中の腫瘍溶解性組換え麻疹ウイルスの難治性癌に対する抗腫瘍効果が明らかになったことは、本ウイルス療法への臨床応用への有望性を支持する。さらに、本ウイルス療法に対する細胞側の応答性に着目してより効果の発揮しやすい癌の特性を明らかとすることで、基礎ウイルス学的知見を得られるだけでなく、臨床応用時の奏功率を上げることにもつながると期待される。
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