研究課題/領域番号 |
16K21132
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
自然人類学
実験心理学
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研究機関 | 東京大学 (2018-2019) 京都大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
西川 真理 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員 (50771680)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 色覚進化 / 霊長類 / 広鼻猿類 / 昼行性 / オプシン遺伝子 / 薄明視 / 採食行動 / 果実食 / 色覚 / 3色型色覚 / 果実 / 採食効率 / 色覚多型 / 遺伝子 / 広鼻猿 / 薄明環境 / 新世界ザル |
研究成果の概要 |
本研究は、霊長類の3色型色覚の適応的意義が薄明環境下での果実採食にあることを検証することを目的としておこなった。調査は中米コスタリカのサンタロサ国立公園に生息する野生のノドジロオマキザルを対象におこない、日の出日の入り前後の薄明環境下における採食行動を記録することで、2色型色覚と3色型色覚の個体のそれぞれの採食効率を算出した。調査期間中、サルはさまざまな色の果実を食べたため、果実の色(顕在色、隠蔽色、暗色)の3タイプに分けて色覚型間で採食効率を比較した。詳細なデータ解析は現在進めているところである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類の色覚は2色型色覚が一般的であるが、我々ヒトを含めた霊長類は進化の過程で3色型色覚を獲得した稀有な存在である。3色型色覚がどのような状況で適応的であるのかはっきりしていないが、近年、原始的な霊長類である曲鼻猿類における色覚の系統解析によって、霊長類の3色型色覚は、進化の過程で活動の場を日中へ移行する以前に既に獲得されていた可能性が指摘された。本研究が着目した薄明環境での3色型色覚の優位性の検証は、霊長類の3色型色覚の獲得が必ずしも日中の明るい環境光への適応ではない可能性を検討するうえで重要な知見を与える。
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