研究課題/領域番号 |
16K21306
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
横山 拓矢 岩手医科大学, 医学部, 助教 (70772094)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 頚動脈小体 / 免疫組織化学 / グルタミン酸 / 頚動脈洞 / 低酸素 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
頚動脈小体におけるグルタミン酸の機能を明らかにするために、グルタミン酸受容体の遺伝子発現と局在を検索した。RT-PCR法によって、頚動脈小体においてNMDA型受容体GluN1,2A,2BのmRNA発現が認められた。免疫組織化学では、GluN2AおよびGluN2B陽性反応が一部の化学受容細胞に観察された。また、GluN2AおよびGluN2B陽性反応を示す化学受容細胞の周囲には、小胞性グルタミン酸輸送体2陽性反応が観察された。以上の結果から、頚動脈小体感覚神経終末から分泌されたグルタミン酸はGluN2AおよびGluN2B受容体を介して化学受容細胞の機能を遠心性に増強している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頚動脈小体は血中ガスの変動をモニターする器官であるが、これまでの頚動脈小体に関する研究では、そのほとんどが血中ガスを感知する化学受容細胞に焦点が当てられていた。本研究は、化学受容細胞が検出した情報を中枢へ伝えるのみと考えられてきた感覚神経終末がグルタミン酸を分泌し、GluN型グルタミン酸受容体を介して化学受容細胞の機能を遠心性に調節しているという新たな調節経路が存在する可能性を見出した。今後、感覚神経終末のグルタミン酸が頚動脈小体の興奮調節に関与している事実を捉えることができれば、生体内酸素循環の制御や呼吸器疾患の治療に対して新たな考えを与える可能性がある。
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