研究課題/領域番号 |
16K21365
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
子ども学(子ども環境学)
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
直井 望 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (20566400)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム症 / アイコンタクト / ライブ・アイトラッキング / 縦断的評価 / 発達 / 共同注意 / 自閉症スペクトラム障害 |
研究成果の概要 |
ライブ・アイトラッキング計測の結果,自閉症スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder, ASD)の幼児は,知的発達水準に関わらず,生活年齢統制群と比較すると有意に共同注意応答の遂行が低く,共同注意始発場面においては他者の顔だけでなく共同注意の対象となるモノへの注視時間も有意に短いことが示された。このような傾向は,ASD高リスク児において発達早期から見られることが示唆された。一方,同様の刺激がモニタ上に提示されている場合には注視反応には有意差がなかった。共同注意応答への発達支援は,共同注意応答だけではなく共同注意始発場面における他者の顔への注視時間も増加させる傾向にあった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ASDに関連するアイコンタクトの障害について,ライブ・アイトラッキングの手法を用いてその機序を検討した。ASD幼児は実際の大人との相互交渉場面において他者の顔への注視が有意に短く,追視反応の正確性も低いことを示した。このような困難は知的発達とは関連せず,発達の早期に示されることを示した点で学術的意義がある。また,モニタ上に同様の刺激が提示された場合顕著な視線反応の低下は見られなかったことから,ASDのアイコンタクトの障害は,実際の他者との相互交渉場面において評価していく重要性を示した。一方,適切な行動的支援によって共同注意の発達を促進することができることを示した点で社会的意義がある。
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