研究課題/領域番号 |
16K21424
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東京理科大学 (2017-2018) 立教大学 (2016) |
研究代表者 |
立花 隆行 東京理科大学, 理学部第二部物理学科, 研究員 (90449306)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 陽電子 / 電子遷移誘起脱離 / 原子分子 / 量子ビーム / 表面物理 / 陽電子対消滅 / 陽電子消滅 / 表面・界面物性 / 化学物理 / 原子・分子物理 |
研究成果の概要 |
陽電子対消滅に誘起されるイオン脱離機構の解明を進めた。陽電子と電子入射によるイオン脱離を比較したところ、陽電子入射の場合にはイオン脱離収率が桁違いに大きいことや、その収率は入射エネルギーにほとんど依存しないことが明らかになった。また、脱離イオン種に明らかな違いがあることがわかった。これらの結果は、陽電子入射によるイオン脱離は主として対消滅によって起こり、陽電子の消滅サイト選択性に起因する原子選択的な脱離を引き起こすことを示唆している。さらに、陽電子が対消滅する際に放出する消滅ガンマ線のエネルギースペクトルを測定し、その測定結果が提唱した脱離モデルと矛盾しないという結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで測定の困難さ故に陽電子ビームに誘起される表面の動的過程を対象とした実験的研究は皆無であった。本研究は「陽電子対消滅によるイオン脱離の観測実験」を発展させて,この未開拓の分野に本格的な実験的研究を展開することを試みた。その結果、陽電子ビーム入射に特有の脱離現象の観測に成功した。これらの成果や知見は、陽電子ビームを利用した新たな表面分析法や表面改質法の開発に繋がる重要なものである。
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