研究課題/領域番号 |
16K21452
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
実験心理学
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研究機関 | 神奈川大学 (2017-2019) 静岡理工科大学 (2016) |
研究代表者 |
松永 理恵 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (70399781)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 音楽知覚 / 調性知覚 / 調性スキーマ / 文化差 / 発達過程 / バイミュージカル / 発達差 / 音楽認知 / 発達 / 文化 / ニューラルネットワークモデル / 音楽発達 / 敏感機 / 調性的体制化 / 実験心理学 / 音楽認知発達 |
研究成果の概要 |
音楽知覚の一大基盤の一つは調性スキーマにある。本研究では、調性スキーマは聞き手の育つ音楽文化によってどう変化するのか、また,どのような発達的変化を経て獲得されるのかを実験的に検討した。本研究から明らかになったことは,(1)日本人,中国人,ベトナム人,インドネシア人,米国人の調性知覚を比較すると,西洋音楽のグローバル化が進んだ現在においても一般的に信じられているよりも調性知覚の文化差は大きいこと,(2)二重音楽的な文化環境にある現代日本人は、6歳頃に西洋調性スキーマを獲得し、9歳頃に日本調性スキーマを獲得することでバイミュージカルな調性スキーマを獲得すること,である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は次の2点にまとめられる。1点目は,現在までの文化比較研究は「文化が違えば知覚する調性も違う」という単純な相対論に陥っていたのに対し,本研究は幅広い文化を対象に調性知覚を比較し,文化間でどの程度異なるのか(同じか)を定量的に示した実験データを提出した点である。2点目は,調性知覚スキーマの獲得過程に関する従来の知見は欧米人(西洋モノミュージカル)に偏っていたのに対し,本研究は,非西洋音楽文化で,かつ,バイミュージカルな聞き手による調性スキーマ獲得過程の現象を初めて報告した点である。
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