研究課題/領域番号 |
16K21586
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境影響評価
環境動態解析
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 (2018) 国立極地研究所 (2016-2017) |
研究代表者 |
中野渡 拓也 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 北海道区水産研究所, 主任研究員 (20400012)
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研究協力者 |
三寺 史夫
中村 知裕
内本 圭亮
西岡 純
渡邉 英嗣
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 物質循環モデル / 海氷・海洋結合モデル / 季節・経年変動 / 風成循環 / リン酸塩 / 沿岸親潮 / 潮汐混合 / オホーツク海 / 北太平洋亜寒帯 / 低次生態系モデル / 鉄サイクル / 18.6年周期変動 / 基礎生産量 / 長期変化 / 経年変動 / 沿岸捕捉流 / 海氷 / 親潮 / 生態系モデル / 季節変動 / エクマン輸送 / 混合層 / 物質循環 / モデルシミュレーション / 極域 / 海洋生態系 / 気候変動 |
研究成果の概要 |
海氷・海洋結合物質循環モデルを用いて、オホーツク海・北太平洋亜寒帯域における鉄や栄養塩や基礎生産量の季節から経年変動の要因を調査した。親潮海域や北太平洋亜寒帯域における表層の溶存鉄や栄養塩濃度の変動には、その場の海面冷却による鉛直的な輸送プロセスだけでなく、その上流域であるオホーツク海からの水平的な輸送が同程度に影響していることが明らかになった。このような水平的な物質輸送プロセスは、数十年スケールで北太平洋亜寒帯域の広範囲の栄養塩や基礎生産の変化にも実質的に影響を及ぼしていることがわかった。一方で、海氷の生成・融解に伴う鉄輸送の影響は、オホーツク海南部で1-2%と有意な影響は見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、北太平洋亜寒帯域における表層の鉄や栄養塩濃度の変化は、主に冬季の海面冷却による密度不安定による混合によって、下層から輸送されるいわゆる1次元的な枠組みで理解されてきた。本研究では、オホーツク海と北太平洋亜寒帯域の風成循環、及び海氷形成プロセスを考慮した3次元モデルを用いることによって、新たに水平的な栄養塩供給プロセスの重要性を明らかになった。特に、我が国周辺の親潮海域における栄養塩や鉄の輸送において、オホーツク海を起源とした風成循環場やクリル海峡周辺で卓越する潮汐混合による下層から栄養塩供給は、これらの水平的な物質輸送において本質的な役割を担うことが明らかになった。
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