研究課題/領域番号 |
16K21709
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
感染症内科学
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所 (2017-2018) 大阪市立環境科学研究所 (2016) |
研究代表者 |
山元 誠司 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 研究員 (20649008)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | パレコウイルス / 筋炎 / 筋痛症 / 心筋炎 |
研究成果の概要 |
ヒトパレコウイルス(HPeV)は、その感染によりたびたび筋炎を惹起することが報告されている。HPeVのなかでもHPeV-3が流行性筋痛症患者より検出されている一方で、HPeV-1は心筋炎の患者から稀に検出されることから、両者において標的筋細胞種の指向性もしくは筋細胞種により感染による傷害性が異なることが想定された。そこで本研究ではヒトiPS細胞より分化させた筋細胞を用いて、HPeV-1とHPeV-3の異なる遺伝子型のHPeVの感染細胞種特異性および病原性の違いを解析し、HPeV-1が心筋細胞でより傷害性を有することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ほとんどの場合に軽い風邪や下痢などの症状で済むウイルス感染症でも、個人の遺伝的背景や免疫状態によっては症状が重篤化することがあります。本研究では、前述のように、稀に心臓の筋肉の炎症(心筋炎)を引き起こすパレコウイルス1型(HPeV-1)、骨格筋の炎症を伴う流行性筋痛症を引き起こすHPeV-3について、両者の筋炎誘発部位の違いはどのようなウイルスの性質の差異によってもたらされているのかを、ヒトiPS細胞より分化させた筋細胞を用いて調べ、HPeV-1がより速く心筋細胞を傷害する性質を有することが明らかになりました。本研究の知見は、パレコウイルス心筋炎の発症メカニズムの解明の一助となるものです。
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