研究課題/領域番号 |
16KK0025
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 和子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80350239)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | Micronesia English / ミクロネシア英語 / Palauan English / パラオ英語 / panel study / パネル調査 / cohort study / コホート調査 / ディアスポラ / トレンド調査 / 樺太日本語 / コロニアル日本語 / diaspora / colonial Japanese / Sakhalin Japanese / trend research / postcolonial English / Micronesian English |
研究成果の概要 |
本国際共同研究および基課題は2つの目的を持つ。一つ目はトレンド、コホート、パネルという3つの異なる種類の実時間研究を実施し、従来の見かけ上の時間研究の妥当性を検証することである。二つ目は世界英語やコロニアル英語の分野でこれまで空白地帯と見なされてきたミクロネシア地域で誕生しつつある多種多様な英語変種の形成の歴史と言語的特徴を記述するなどの基礎研究を固めることである。本研究は危機言語の消滅過程や新変種の形成過程の研究に3種類の実時間の手法を採用するという極めて前例の少ない斬新な事例を提供し、また日本と縁のある隣国ミクロネシア地域の英語変種に関する初の概説を導いたものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はこれまで実時間調査が行われてこなかった言語消滅や新変種形成の研究に実時間の手法を用いた斬新なもので、社会言語学の調査方法論および理論面の前進に寄与するものである。また世界英語やコロニアル英語の分野では、これまで空白地帯とされ、その存在すら知られてこなかったミクロネシア英語に着目し、萌芽期より調査・研究・公表し続けたことにより、国際的な百科事典に新たに「ミクロネシア英語」という項目が加えられるに至ったことは、当該島嶼国への大きな貢献になり得るだろう。大洋州は日本の隣国で歴史的にも深い関係にあるため、日本人研究者が当該地域に関する研究を推進することは国際的評価の向上に資するものだと考える。
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