研究課題/領域番号 |
16KK0164
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物資源保全学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
波利井 佐紀 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 准教授 (30334535)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | 深場サンゴ礁 / サンゴ / 褐虫藻 / 共生 / プロテオミクス / メタゲノム解析 / オミックス解析 / 生態 / Mesophotic |
研究成果の概要 |
近年、海洋熱波により浅場サンゴが死滅している。一方サンゴ礁深場(水深30m以深)は水温がより低く一部のサンゴの避難地として期待されている。基課題では浅場サンゴの回復の可能性を探るため深場サンゴを浅場に移植したところ白化し死滅した。本研究ではその要因について国際共同研究により分子・細胞学的に明らかにした。浅場遮光ありvs遮光なしのサンゴよりも浅場遮光ありvs深場の方がより多くの異なるタンパク質を発現していた。一方、褐虫藻遺伝子型は水深間で顕著な差はなかった。以上より移植サンゴの白化は強光に加え水温など複合要因が影響していることが示唆された。現在、主要タンパク質の性質と白化との関連を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により異なる環境下でのサンゴ白化メカニズムの一端が解明され、将来、深場の避難地から浅場へのサンゴ幼生分散や移植を検討する上で重要な基礎的知見が得られた。また、本研究では琉球大学が位置する太平洋のサンゴ礁を拠点としたフィールド現象の理解につながる国際的な共同研究の枠組みを形成することができた。さらに、本事業で得られたネットワークを活かして日本学術振興会海外事業や本センター拠点形成費により海外研究者を招へいしたり、アメリカでの予算が採択されるなど、我が国の国際研究の継続、発展に貢献した。
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