研究課題/領域番号 |
16KT0155
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
紛争研究
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
當眞 千賀子 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (60311148)
|
研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 紛争 / 対人葛藤 / 自然観察 / 保育 / 発達 / いざこざ / トラブル / 文化 / 自然観察法 / 紛争の原初的形態 / 紛争の原初形態 |
研究成果の概要 |
紛争の原初的形態として対人葛藤に着目し,保育所を社会のマイクロコズムと捉えて,発達初期における対人葛藤の発生・展開の特徴を把握し,保育実践との関係を検討することを目的として,保育所の日常生活場面の自然観察的ビデオデータを縦断的に収集・分析した。事前に対象や時間を定めて観察するという従来の方法論的制約を超えた,より発見的な観察と分析の手法を用いることにより,「連なり」として発生する葛藤や,他者への関心と不可分に展開する葛藤などが見出された。また葛藤の発生・展開の特徴には保育所の長年に渡る異年齢をベースとした保育実践の特徴と呼応するものがあり、葛藤とコミュニティ実践の関係を示唆する結果が得られた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,紛争の原初的かたちとして発達初期の対人葛藤に着目し,社会のマイクロコズムとしての保育所における日常生活場面の縦断的ビデオ記録の収集と分析を通して,紛争の発達心理学的理解への端緒となる知見を提供することができた。本研究で得られたような日常生活場面で生じる発達初期の対人葛藤の自然観察的ビデオデータは,日英どの言語の先行研究にも見出すことができなかった。対立が悪質な紛争へと深刻化するのを回避する方途を探るのに資するような多角的分析にもとづく研究を,今後も重ねることを可能にする厚みのある自然観察的データを蓄積することができたのは,本研究の学術及び社会的意義のひとつである。
|