研究課題/領域番号 |
17048032
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
廣瀬 まゆみ 大阪大学, 蛋白質研究所, 特任研究員 (00353524)
|
研究分担者 |
中川 敦史 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (20188890)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
|
キーワード | AMAP1 / Cortactin / SH3ドメイン / 癌転移 / X線結晶構造解析 / NMR / 創薬 / Paxillin |
研究概要 |
本研究では、AMAP-1-Paxillin-Cortactinの複合体の三次元立体構造を解明することにより、リサイクリング機能と細胞膜および細胞骨格制御機能を明らかにし、さらにAMAP-1-Paxillin-Cortactinを標的とした癌細胞浸潤・転移抑制剤の開発のための基礎研究を行うことを目的とした。我々はすでに、乳癌転移を抑制する低分子化合物(UCS15A)を見いだしていた。UCS15A(Streptomyces sp.産生物質)はAMAP1とCortactinの相互作用を抑制することにより、乳癌細胞の形質膜伸展を抑制し、乳癌細胞の浸潤・転移を阻害する。また、我々は昨年度AMAP1のプロリンリッチ領域(KRPPPPPPG)とCortactin-SH3ドメインの複合体の構造を明らかにした。その構造は、AMAP1のプロリンリッチ領域を挟み込む形で二つのCortactin-SH3ドメインが結合した極めてユニークな複合体を形成していることが明らかにした。しかし、AMAP-1-Cortactin複合体とUCS15Aとの相互作用について、詳細な解析はなされていなかった。 本年度は、女性の癌の羅漢率上位である乳癌の浸潤・転移抑制剤の開発の基礎研究を行うため、UCS15Aとプロリンリッチペプチドの相互作用について構造学的に明らかにすることを試みた。すなわち、UCS15Aおよび数種類のUCS15A類縁化合物(2b,2cなど)とプロリンリッチペプチドとの相互作用について、NMRおよび生化学実験により解析を行った。その結果、UCS15Aは極めて低濃度でAMAP1のプロリンリッチ領域およびプロリンのみから成るポリペプチドに直接結合することが分かった。さらに、UCS15Aのエポキシ基を含む6員環部位およびアルデヒド基がAMAP1のプロリンリッチ領域との相互作用に寄与している可能性が示唆された。
|