研究課題/領域番号 |
17340056
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
安藤 裕康 国立天文台, 光赤外研究部, 教授 (90111559)
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研究分担者 |
野口 邦男 国立天文台, ハワイ観測所, 教授 (10111824)
比田井 昌英 東海大学, 総合教育センター, 教授 (90173179)
竹田 洋一 国立天文台, 光赤外研究部, 准教授 (50373189)
泉浦 秀行 国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助教 (00211730)
佐藤 文衛 東京工業大学, グローバルエッジ研究院, 特任助教 (40397823)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
13,820千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 720千円)
2007年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2006年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2005年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 系外惑星探査 / 惑星起源・進化 / G型巨星 / 宇宙科学 / 天文学 / 惑星期限・進化 |
研究概要 |
本研究3年間にG型巨星のリスト300天体について、すばる望遠鏡による候補天体のピックアップを行い、岡山観測所HIDES、中国興隆観測所NAOCES、韓国普賢山BOESの3国それぞれの高分散分光器を用いた追跡観測によって太陽系外惑星の探査を終了した。結果として5個の系外惑星と1個の褐色矮星の発見を論文の形で公表した。その他、系外惑星4個の発見について論文投稿中である。1つのグループが10個近い系外惑星を発見したことは世界でも珍しく、我々は中質量星の惑星形成について論じる有利な立場にいる。予備的結果ではあるが、これらの軌道周期は100日より短いものはなく、下限があるようだ。太陽のような矮星の周りの惑星とは事情が異なる。これは、中質量星の惑星形成のシナリオに制限を加えるもので、更にサンプルを増やすことで確かな結果にしていきたい。また、惑星をもつG型巨星の金属量は太陽に比べ金属過剰であることがわかり、従来の主張を裏付けた。 研究期間中、日中韓の3力国が協力し合い、平成17年度箱根,平成19年度中国の麗江で、それぞれワークショップを開催し、観測成果の報告、観測計画の実施に向けた検討、解析ソフトウェアの開発等について議論を重ねた。とくに、視線速度の精度の改良に著しい進展が見られた。岡山が5m/s,普賢山9m/sの精度であったのが、2m/s,4m/sとそれぞれ改良された。これらのワークショップでの議論の結果、分光器の器械幅があまり変化しないこと、器械幅が再現できるようにオーバーサンプルぎみにデータ点をとる(つまりピクセルサイズの小さいCCDを用いるなど)必要があることがわかった。中国の精度は10m/s以上には向上しなかったが、その原因がわかってきたことで将来の改良への展望がもてた。 以上述べた成果をもとにさらに中質量星の周りの系外惑星の数を増やし統計的に惑星形成を論じたい。
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