研究課題/領域番号 |
17380108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産科学・木質工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
林 隆久 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (70231529)
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研究分担者 |
馬場 啓一 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (20238223)
竹田 匠 京都大学, 生存圏研究所, 研究員 (80423036)
吉田 正人 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30242845)
谷口 亨 林木育種センター, 育種部育種工学課, 室長 (00360470)
海田 るみ 日本女子大学, 理学部, 学術研究員 (00398885)
金子 堯子 (金子 尭子) 日本女子大学, 理学部, 教授 (80060680)
近藤 禎二 京都大学, ・材木育種センター育種部育種工学課, 課長 (20370827)
望月 正雄 大阪大学, 大学院・生命機能研究所, 特任助手 (20379085)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2006年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2005年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 引張りあて材G層 / キシログ / セルロース / キシログルカンエンドトランスグルコシラーゼ / 応力発生 / 重力屈性 / エンドトランスグルコシラーゼ / キシログルカン架橋 / G層 / pttXTH6 / pttXET16B |
研究概要 |
キシログルカナーゼを過剰発現させた形質転換体ポプラの姿勢制御能力の極端な低下は、あて材形成の阻害ではなく、形成されたあて材の物性が野生株と異なるのが原因であり、あて材の二次壁G層における応力発生にキシログルカンが重要な役割を担っていることが明らかとなった。形質転換体ポプラは野生株ポプラと組織化学的に同様の引張あて材を形成していたが、ひずみゲージを用いた成長応力の測定結果から、形質転換体ポプラでは、引張応力が野性株より有意に低かった。木部細胞壁のアルカリ抽出画分のメチル化分析の結果から、キシログルカナーゼ形質転換体が形成する引張あて材は、他の結合様式の糖残基に大きな差が無いにもかかわらず4,6-グルコース残基が極端に少なく、キシログルカンだけが失われていることを示している。また、キシログルカナーゼ形質転換体のG層は、電子顕微鏡観察で、膨潤しやすく、またセルロールミクロフィブリル間が裂けやすい性状を示した。あて材細胞壁に対するキシログルカンの取り込み実験では、G層には高分子キシログルカンだけが取り込まれた。G繊維細胞でも分化初期には通常の二次壁が薄く形成され、そこでは低分子も高分子も取り込まれる。ドナー・アクセプターとXET複合体形成の木部分化における変化について、分化初期には正常材・引張あて材関係なくXETはドナー・アクセプターいずれかと複合体を形成しているのに対し、G層形成過程ではアクセプターと複合体を形成した状態にあるものが主であることが明らかとなった。引張あて材形成の日周変動測定は、ひずみゲージを用いて電気的に測定する方法にした。あて材形成部の軸方向が日周変動を示しながら収縮していくのがわかった。
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