研究課題/領域番号 |
17380137
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
横川 洋 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (30007786)
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研究分担者 |
富岡 昌雄 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (20074081)
仲地 宗俊 (仲地 宋俊) 琉球大学, 農学部, 教授 (70180312)
飯国 芳明 (飯國 芳明) 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 教授 (40184337)
横山 秀司 九州産業大学, 商学部, 教授 (60240222)
矢部 光保 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (20356299)
高橋 佳孝 近畿中国四国農業研究センター, 畜産草地部, 主任研究員 (80370625)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,960千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 1,260千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2005年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 環境支払い / GAP / 直接支払 / 環境保全型農業 / 多面的機能 / MEKA / KRKA / 直接支払い |
研究概要 |
本研究の狙いは、ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州、MEKAプログラムにヒントを得つつ、わが国の農業環境直接支払いプログラムの導入を促すという実践的視点からの基礎研究を多面的アプローチで総合的に行うことであった。対象として、西南日本における水田農業(福岡県農の恵み事業)、草地農業(阿蘇久住高原)、畑作農業(沖縄県赤土流出地域)の3タイプを選定して研究を進めた。 ドイツのMEKAプログラムの検討からは、農業者自身による自己確認を踏まえた申告に5%程度の抽出による立ち入り検査を組み合わせることで、環境支払いの契約内容を高い履行率で行わせることが明らかになった。 福岡では、農家・市民が一体となった水田での生き物調査の結果から、この調査の最大の効果は、人々の生き物への関心の高まりという普及・教育効果であったことが明らかになった。他方、水田の生物多様性に大きな影響を与える要因は、減農薬・減化学肥料よりもむしろ、いかなる場所に水田が立地しているかであって、個別経営の努力を超えた環境全体であることが明らかになった。 阿蘇草原の環境保全活動の調査からは、環境支払に加え、ボランティア等による保全管理作業、さらに草を利用した堆肥などによる野菜生産や赤牛生産等、多面的機能の市場化に向けた取組みが不可欠であることと、その取組みの実態を示した。 沖縄におけるサトウキビ農家の調査からは、赤土流失量と収量にトレードオフの関係はなく、収量増大と環境保全の両立は可能であること、また、農家に対する啓蒙教育活動や保全に向けての経済的インセンティブだけでは不十分で、地域の営農システムや機械化技術体系の再構築が不可欠であることを示した。
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