配分額 *注記 |
3,670千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
歪を制御した定常および非定常火炎において,素反応動力学と多成分拡散を考慮した高次精度の直接数値計算によって,温度,化学種濃度,流速等を求め,歪(伸張率,曲率)による火炎の構造,局所消炎現象への影響,選択拡散の影響,非平衡性の影響,伸張率の局所性と非定常性の影響等を調べた.ここで対象とする火炎は,拡散および予混合平面火炎,球状火炎で,燃料は水素またはメタンである. 対向流拡散平面火炎において,局所的に伸張率を変え,対流の影響をも調べる.その結果,(1)消炎形態は間歇的な消炎と完全な消炎がある.(2)伸張率の局所性が著しく消炎に影響する.(3)対流の影響も大きい.(4)水素とメタンでは定性的な傾向は類似している. 予混合平面火炎では,(1)中心軸に対して対称な2つの火炎が形成され(Twin火炎),反応帯で主要成分が急に変化し,中間生成物,活性化学種が生成される.温度は中心で最大となる.(2)対向流速の増加により発熱率のピークの位置は中心に移動し,そのピークの値は当量比により異なる.(3)伸張率が同じであれば対向流速が異なっても火炎構造は類似である.(4)伸張率による燃焼速度の実験値は計算値とよく一致し,伸張率とともに燃焼速度が大きくなるが,燃焼率は小さくなる. 球状火炎(内向き,外向きおよび停在火炎)において,火炎の伝播方向と火炎半径rにより伸張率が異なる.水素の予混合火炎において,(1)内向き球状火炎の場合,燃焼速度は当量比が0.7より大きい場合はrの増加により大きくなり,当量比が0.7より小さい場合は逆になる.外向き球状火炎の場合はその傾向は逆になる.停在火炎では傾向は内向き火炎に近い.(2)燃焼速度はstretch rateだけでなくLewis数によっても影響を受ける.異なる拡散係数を仮定すれば(1),(2)と逆の結果が得られるからである.
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