研究課題
基盤研究(C)
Charcot-Marie-Tooth病(CMT)は一般的には下肢遠位優位の緩徐進行性の筋萎縮、感覚障害を呈する遺伝性疾患とされており、電気生理学的、病理学的所見から大きく2つの臨床型(脱髄型と軸索障害型)に分けられている。軸索障害型は比較的高齢発症で、機能予後不良の一群であるが、脱髄型でもその機能予後は軸索障害とそれに基づく軸索の消失が規定していることが明らかになってきている。軸索障害型および脱髄型MPZ-CMTモデルマウスの作成にあたっては、シュワン細胞における変異型MPZの遺伝子発現の時期とその量がきわめて重要であることから、β-actinプロモーターおよびCNTFミニプロモーターを導入ベクターに使用した。ヒトの末梢神経由来のfull sizeのwild MPZ cDNAクローンに変異導入を行い,脱髄型変異および軸索型変異のそれぞれのトランスジェニック用ベクターを作成し、様々な外来遺伝子量を持つマウスラインの確立を検討している.一方、我々は後天性の疾患であるCIDP(慢性炎症性脱髄性ニューロパチー)を対象として、生理学的・病理学的に軸索障害を伴うタイプと脱髄障害主体のタイプに分け、その臨床的解析とともに、ヒトDNAマイクロアレイチップを用いた病変末梢神経における遺伝子発現プロファイル解析および遺伝子多型解析を行った。相関解析の結果から、ランビエ絞輪部に局在する分子の遺伝子多型がCIDPの軸索障害を規定していることが明らかになった。このニューロパチーの機能予後を決定する軸索障害関連分子は、軸索障害変異型MPZとともに、接着機能と関連が深く、今後の解析に興味がもたれる。
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