研究課題/領域番号 |
17651010
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
前澤 裕之 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00377780)
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研究分担者 |
水野 亮 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (80212231)
長濱 智生 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70377779)
山本 智 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (80182624)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 大気科学 / 超伝導 / テラヘルツ波 / 計測 / センサー / 環境 / 電波 / 対流圏 |
研究概要 |
1.本年度は新超伝導素材NbTiNのナノ細線を集積した2次元準光学HEBミクサー素子の製作プロセス1をほぼ確立した。またMgO(100)結晶超半球レンズを製作した他、素子の冷却マウントホルダーや、IF信号を取り出す誘電体基板回路、オフセット放物面鏡の製作を行った。一方MgO基板は1-2年のオーダーで表面が劣化することが分かった。そこで無ドープ・高抵抗のSi基板に切り替え、プロセスに改良を加える予定である。 2.HEBミクサー素子を、実際にワイヤーボンダーで結線してマウントし、冷却サイクルや機械式冷凍機の振動に(実用に)対する耐久試験を行った。その結果、素子IV超伝導特性は劣化することなく、良好な特性を維持していた。また、冷却サイクルや振動に対し、誘電体レンズや誘電体基板は破損せずに良好な状態を維持しており、またワイヤーも、断線等も生じず、冷却時の収縮率の違いに対して十分耐久性を持つことを確認できた。 3.まず200GHz帯の信号を2次元方向に挿引し、その応答から推定したビーム形状が、準光学マウントの設計と矛盾の無いことを確認した。また素子は周辺の300Kの輻射に対してボロメトリックな応答を見せることが分かった。ボロメトリック応答してしまうと、HEBM素子の動作点がずれ、ヘテロダインとしての十分な計測精度が得られない。そこで準光学フィルターの導入を検討中である。 4.今後は、このフィルターとツインスロットの狭帯域化を図り、フーリエ分光装置で周波数特性を評価していく。ヘテロダイン測定は、1.8〜2.5THz帯の局部発振波を入手できるまで東京大学山本教授の1.5THz発振器を利用し、今後の実験を展開していく。 5.OHは、放射伝達計算により、地上高度6km程度であれば、その1.8THz帯スペクトルを1K程度の強度で検出できる可能性があることが分かってきた。
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