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昆虫の進化における、飛翔器官の獲得、発達、退化に関する遺伝子群の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17657080
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 進化生物学
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

冨田 秀一郎  独立行政法人 農業生物資源研究所, 昆虫科学研究領域・昆虫ゲノム研究・情報解析ユニット, 主任研究員 (30360457)

研究分担者 河本 夏雄  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 昆虫ゲノム研究・情報解析ユニット, 主任研究員 (30355747)
研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードナナフシ / 翅 / 退化 / ミトコンドリア / ナナフシモドキ / アマミナナフシ / Distal-less / engrailed / scalloped / Ultrabithorax
研究概要

ナナフシ類には翅が退化した種が多く存在するが、無翅種と翅を持つ有翅種との系統関係は必ずしも明確ではない。すなわち進化の過程で複数回独立に翅を失った可能性があるが、その原因となっている遺伝子の変異については不明である。本研究では系統的に近縁な種の間で翅形成に関わる遺伝子群に起こった変化を解析をすることにより、翅の退化に関与している遺伝子を探索、解明することを目指している。
本年度は実験材料としたナナフシ類の系統関係を明らかにするために、ミトコンドリアDNAの配列決定を試みた。有翅種としてニホントビナナフシおよびタイワントビナナフシ、無翅種としてナナフシモドキ、アマミナナフシ、エダナナフシ、ミナミエダナナフシ、トゲナナフシ、コブナナフシの採集を行った。これらの個体からDNAを抽出し、適宜プライマーを設計してミトコンドリアDNAの部分配列を増幅し、その配列決定を行った。その結果、COX1、COX2、COX3、ND1、ND4、ND5、12SrRNA、および16SrRNAの全長もしくは部分配列の増幅に成功し、順次配列を決定した。
決定された配列情報をもとに分子系統樹を作成して、これらの種の系統関係を推測したところ、以下の点が明らかになった。(1)ナナフシモドキとアマミナナフシ、エダナナフシとミナミエダナナフシの近縁性がそれぞれ支持される。(2)Lonchodinaeとしてエダナナフシやミナミエダナナフシと同亜科に分類されているトゲナナフシは、むしろ別科のナナフシモドキやアマミナナフシと近縁で、これら3種でクレードを形成する。(3)供試種の中では唯一コノハムシ上科に属するコブナナフシは、他の7種を全て含むクレードに含まれる。
これらの結果から、ナナフシ目内の系統分類ははっきりしないものが多く、比較進化学的研究を行う際には、実験に用いる種の間の系統関係は先入観なく見直して明確にしておく必要があると結論できた。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ナナフシ類のミトコンドリアDNAの配列決定2008

    • 著者名/発表者名
      冨田 秀一郎・河本 夏雄・行弘 研司
    • 学会等名
      第52回日本応用動物昆虫学会大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2008-03-28
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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