研究課題
萌芽研究
[1]レジデントマクログリアと顆粒球(好中球)の脳梗塞巣における動態ラット中大脳動脈閉塞モデルで、虚血再灌流後急性期のレジデントマイクログリアの反応を見たところ、24時間後までに大多数が細胞死を来すことを明らかにした。急性期に梗塞巣核心部に集積し、OX42やレクチンなど古典的なマイクログリアマーカーを発現する細胞は殆どが好中球であった。[2] Brain Ibal^+/NG2^+ Cells(BINCs)の脳梗塞における役割の解明虚血再灌流48時間後の脳梗塞巣核心部でのBrdU取り込み細胞の約80%がIbal陽性細胞であったことから、48時間後の5FU-回投与により、BINCs細胞死を誘導したところ、脳梗塞巣の著しい拡大が見られた。BrdU標識により運命追究を行った結果、グリオーシスを形成するアストロサイトや、ダブルコルチン陽性の未分化神経細胞に分化転換している可能性がある。[3]遺伝子改変動物の作成Ibalプロモーター-HSVチロシンキナーゼ遺伝子導入マウスについては、マイクログリア中にチロシンキナーゼの発現を確認した。また、Cre recombinaseをIbalプロモーター下で発現させる系は、Ibalプロモーターの活性が低く、引き続き動物の作成を続ける必要がある。BINCsやNG2グリアの分化転換を追いかけるために、NG2プロモーター-Cre recombinase遺伝子導入ラットを作成中である。[4]リンパ球系マクロファージの虚血巣における存在CD5やCD200等、リンパ球系マーカー陽性細胞が、梗塞巣核心部に集積することを明らかにした。これらは、Ibalを発現し、リンパ球系マクロファージの可能性が高い。これらの細胞はNG2陰性である。CD200陽性細胞はCD200受容体(CD200R)を発現するマイクログリアなど骨髄系細胞の機能をコントロールしている可能性がある。
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